こんにちは、LinuCエバンジェリストこと、鯨井貴博@opensourcetechです。
9/20に開催されたLinux Foundation Japan主催の「OSSコミュニティの翻訳作業をもっと楽しくするMeetup」に参加してきました。
オープニング
オープニングは、Linux Foundationの福安さん。
翻訳作業をテーマとした新しい取り組みのMeetupの開始です。
そして、アジェンダ。
2つのセッションとディスカッションです。
OSSコミュニティ翻訳をツールとプロセスの工夫で効率化する実験の結果
1つ目のセッションは、NECの谷口さん。
Linux Foundationのドキュメントの翻訳活動に関する話です。
CTE(Collaborative Translation Efforts)という翻訳プロジェクトの位置付けですが、
様々なプロジェクトがあるLinux Foundationの中で全体に対して横断的に活動を行うものとのこと。
当初は上のように翻訳作業から複数のレビューを経てリリースにいたるので、
時間をかかっていたところを機械翻訳などのツールやオンラインレビューなどで短縮したとのこと。※現在も進化中らしいです。
「翻訳作業とは? 」というシンプルな問いかけ。
翻訳作業における良い点とそうではない点ところ。
活動している時の楽しさや翻訳する内容への理解が深まる一方、中々賞賛されることがないという点があるとのこと。
これからは、翻訳者へのリスペクトを持って日本語ドキュメントを読みましょう!w
実際に活動を行なった際の定量的なデータの紹介。
そして、OmegaT・Slackによるオンラインレビューなどのデモ。
個人的には実際の翻訳作業を感じることができ、デモとてもよかったです。
そういえば、谷口さんOpen Source Summit Japan 2019でも登壇されてました。
※私もボランティアとして参加して、実は谷口さんのセッションを担当してましたw
Open Source Summit Japan 2019にボランティアとして参加してきました! - Opensourcetechブログ
https://ossalsjp19.sched.com/event/OVsW?iframe=no
コミュニティ翻訳事例:WordPress
2つ目のセッションは、Automatticの高野さん。
WordPressにおけるコミニティ翻訳の事例紹介。
翻訳対象はどれという話。
なお、以下のものは翻訳してないとのこと。
商用向けだったり、英語でも開発者は問題ないなどの理由によるとのことです。
翻訳に使用しているツールの紹介。
この情報もこれから翻訳をやろうと思ってる方にとっては参考になっていいですね。
そして、改善したい点について。
プロセスの分かりづらさや、
継続的に翻訳を続けるモチベーションや原文(英語)との同期などが課題とのこと。
フリーディスカッション(翻訳作業の課題など)
最後はドリンクと軽食をとりながらのフリーディスカッション。
以下について活発な意見交換が行われました。
・翻訳作業のスタイルガイドについて
・翻訳対象の決め方や優先度について
Linux Foundation・WordPress・kubernetes・OpenStack・Raspberry Piなど色々なプロダクトに関する話が聞けてとても良かったです。
また、次回以降については他のプロダクトの翻訳作業についても話を聞きたいねとのことで終了となりました。
おわりに
翻訳作業に関するイベントって初めて参加したのですが、
様々なプロダクト・プロジェクトによる方針の違いや、
翻訳作業者による交流ってありそうでなかったことなど色々と気づきがありました。
また、翻訳された日本語ドキュメントに対する企業の関わり方や翻訳者に対する賞賛など、考えさせらることもあり、非常に有意義な時間でした ♪♪♪